連邦帰宅部本部

ブルアカの考察をします

メインストーリー Final.「あまねく奇跡の始発点」第3章まとめ

続きは4章で!!

焦らされることに慣れつつあるメインストーリー更新。

今回は2/22公開の最終編3章のまとめです。

 

 

 

アロナは可愛いね・・・・・・。

 

目次

 

あらすじ

百花繚乱の委員長を探すべく大雪原を進む忍術研究部の3人。虚妄のサンクトゥム攻略が終わり、空が元の色に戻ったのに安堵していると、銃弾が彼女らをかすめる。

銃を向けたのは百花繚乱の副委員長ナグサであった。「黄昏の寺院」はとうの昔に破壊され、委員長に会う術は無いから帰れと告げられる3人。シャーレの先生の要請でここを訪れたとナグサに伝えると、クズノハから託された古い巻物を渡される。

巻物に書かれていたのは、色彩によって反転した者を元に戻す方法など無いというものだった。

先生の前に突如現れたアヌビスは、キヴォトス滅亡の運命を変える事はできないし、先生を傷つけたくないから先生はキヴォトスからいなくなってほしいと言う。再びキヴォトス各地で反応が確認された事を先生に報告しに来たリンは、アヌビスを見るや否や発砲する。

侵入者と聞いて駆けつけたアヤネに姿を見られると、アヌビスは空間移動能力を使って逃げ出そうとする。先生はリンたちの忠告を聞かず空間の裂け目に飛び込み、アヌビスを追いかける。別の世界での記憶や出来事が走馬灯のように浮かび、辿り着いた空間の先でプレナパテスに出会ってしまう。指を鳴らす音がして、先生はシャーレに戻される。

連邦生徒会オペレーション室では、再度観測されたエネルギー反応の分析が行われる。6つのエネルギーの流れから導き出された流出点は、キヴォトス上空の75km地点にある事が判明する。

ミレニアムのヴェリタスとエンジニア部は、リオが用意した「無名の司祭」の遺産である巡航ミサイルを謎の構造体に向けて発射するが、何度やってもすり抜けてしまう。

物理干渉が不可能である以上お手上げかと思われたが、ハナコからトリニティによる分析結果の報告が入る。トリニティの分析では、構造体を覆うバリアに「状態の共存」が起きていて、「多次元解釈」の理論に基づいた確率的な存在であるとのこと。

バリアを破るためにはこちらも同じ状態になれば良いとヒマリは提案するが、具体的な手段がわからず再び手詰まりとなる一同だった。

会議を途中で抜け出した先生は、代償に何を差し出しても良い覚悟で黒服に直談判する。幸いゲマトリアは一時解散しており、黒服は無償でアビドス砂漠の地下に眠る「ウトナピシュティムの本船」の情報を先生に提供してくれる。

カイザーは色彩の到来に計画を妨害され既に基地から撤退している――という見立ては外れ、基地には兵が戻っていた。混乱の最中だし先生がなんとかしてくれると言いアビドスの3人は私有地へ侵入する。地下で「ウトナピシュティムの本船」こと宇宙戦艦を見つけると、連邦生徒会は戦艦を動かし作戦を遂行するための人員を各所から集める。

キヴォトス各地から生徒たちが集まり、発進に向けた準備を進める。ヒマリは小型ドローンとして戦艦に忍び込んだリオと共に中枢制御システムの掌握と「多次元解釈」の計算を進め、ハナコとリン、先生はとある王の寓話や「二つ目の古則」の話をする。

そんな中、アユムから作戦計画書が完成したとの連絡が入り、「アトラ・ハシースの箱舟占領戦」のブリーフィングが開かれる。ブリーフィングでは宇宙戦艦のオペレーターが決まり、それぞれにエンジニア部手製の制服が支給されることに。

その後解散し、8時間後の出発に向けて各自は最後の休息を取る。

作戦開始時刻となり、リンは点呼を取る。制服に着替えたオペレーター、ヴェリタス、エンジニア部、対策委員会、ゲーム開発部、……となぜか宇宙での食事を研究しにきた美食研究部+フウカが戦艦に搭乗。

先生はシッテムの箱を接続して宇宙戦艦を起動させ、発進の号令を出す。アビドス砂漠から浮上したタイミングで多次元解釈システムを起動した途端、先生の体に大きな負担がかかる。

薄れゆく意識の中で、いつか聞いた連邦生徒会長の声と別の未来の出来事を思い返す。

箱舟に向かって航行中に、箱舟側の状態が突然変わってしまい、多次元解釈システムでは侵入が困難となる緊急事態が発生。このままでは箱舟との衝突が避けられないと思われたところで、箱舟と同等の存在があれば介入できるとリオは提案する。

それを聞いたアリスは自ら志願し、自分の中にある「アトラ・ハシースの箱舟」を世界を守る武器へ変えるよう「ケイ」にお願いをする。アリスの箱舟は「光の剣:アトラ・ハシースのスーパーノヴァ」へ再構築され、巨大レールガンから放たれた光線は見事バリアを粉砕する。反動でアリスは命の危機に瀕するが、「ケイ」がその負担を肩代わりして消滅する。

バリアを破り、そのまま戦艦は箱舟に突入。実働部隊が箱舟の敵を迎撃しながら、ヴェリタスが箱舟の制御権を得るべくハッキングを進める。

一方エンジニア部は離脱に備え本船の修復に取り掛かるが、リオは万が一に備え箱舟の演算機能を使った空間跳躍シーケンスを準備する。

占領戦の途中で何度もアヌビスが現れ、対策委員会の面々に鉢合わせては撤退を繰り返す。

何回か交戦していくうちに、ホシノはアヌビスが自分たちのよく知るシロコでは無い事に気づく。それを後押しするように、拉致されたシロコの反応が第4エリアの閉鎖セクションで観測される。箱舟にシロコは2人存在した。

制御室が破壊され、先生とシロコが合流。箱舟占領の喜びもつかの間、突然本船がハッキングされ、箱舟に使われるはずだった「自爆シーケンス」が起動する。空が赤く染まり、サンクトゥムが再び生成されようとしていた。

そんな中、ハッキングを止めるためシロコと先生は箱舟の中枢である管制室へ急ぐ。

管制室へ侵入し、プレナパテスに対しシロコは制圧を試みる。プレナパテスはひび割れたタブレット端末を懐から取り出し、パスワードを唱える。ほぼ同時にシロコが発砲するが、銃弾は何者かに弾かれ全て外れてしまう。

どこか聞き覚えのある声が先生の名を呼び、シッテムの箱の管理OSであるアロナに酷似したリボンの少女が現れる。少女はシッテムの箱の権限により箱舟の復旧と本船の破壊を遂行する。

さらにアヌビスまで現れ、目の前の光景に絶句するシロコと先生だった。

To Be Continued(4章へ続く)

 

重要な用語

ウトナピシュティムの本船

アビドス砂漠の地下に眠っていたオーパーツ。今回先生やリンちゃんが乗ってるやつ。

1章でも触れられていたが、全長135m×23m×13mとのこと。旧約聖書に登場するノアの箱舟の寸法として知られている。

宇宙戦艦とは言うものの、武装や飛行機能が不足しており、実際には船の75%が演算装置となっている空飛ぶ量子コンピューター。

KeyがプロトコルATRAHASISを実行した際には、本船に9999万エクサバイトものリソースがある事が判明する。もはやカンストしてしまって計測不可能である。

 

また、黒服やケイこと<Key>によると、「名もなき神々」に敵対する超古代文明が作った決戦兵器だそう。

 

制御にはサンクトゥムタワーか、それに匹敵するシッテムの箱が必要。

黒服によれば属性は「恐怖」。

 

アトラ・ハシースの箱舟

「名もなき神」の遺産である箱舟を「色彩」が確保し、能力をコピーしたもの。

今回プレナパテスやアヌビスが乗っているやつ。

内部は4つのエリアに分かれ、中央に管制室がある。

 

本船と同じく、船全体に演算機能が存在する。それも次元を計算することができるらしい。

クロコはこれを活用し任意の場所に空間の裂け目を発生させることで瞬間移動を可能にした。

「名もなき神(々)」の技術に精通するリオは、この演算機能を用いて一度しか使えない「空間跳躍シーケンス」を準備する。おそらく4章で緊急脱出に使われるだろう。

 

余談だが、「捻れて歪んだ終着点」と思われる別次元のアリスのスチルにも、同じ構造物が写っている。なんとも禍々しい姿である。

 

多次元解釈

多世界解釈とは似て非なる、ブルアカ世界での理論の一つ。

 

この理論を応用したのがアトラ・ハシースの箱舟のバリア。箱舟は多次元解釈制御なる技術により、存在が確定した世界からの物理干渉を一切受け付けなかった。

それに対抗し、ヒマリとリオががんばって組み上げた「多次元解釈システム」を本船に適用することで、箱舟のバリアと同じ「確率的な存在」となってバリアを通過する……はずだった。結局箱舟に箱舟をぶつけて解決した。

 

ブルアカ世界は古代文明オーバーテクノロジーのおかげで、スイッチをONOFFする感覚であらゆる物質の「状態の共存」を切り替えたり、観測できないはずの他の「次元」に干渉したりが可能なようだ。「状態の共存」つまり重ね合わせは、わかりやすく表現するなら回転しているコインのような状態。

連邦生徒会長と先生が辿り着いた「捻れて歪んだ終着点」が並行世界である事がほぼ確定したことで、ブルアカ世界の全体像をより理解しやすくなったと思う。

 

七つの古則

キヴォトスに古くから伝わる七つの問いかけ。

読み手によって解釈が異なる言葉遊びのようなもの。

五つ目はエデン条約で登場しており、最終編3章で二つ目の古則の内容が明らかになった。

「七つの古則」という言葉自体はプレナパテスがシッテムの箱を起動する際に唱えたパスワードの一部として登場する。

 

【七つの古則】

一. ?

二. 理解できないものを通じて、私たちは理解を得ることができるのか

三. ?

四. ?

五. 楽園に辿り着きし者の真実を、証明することはできるのか

六. ?

七. ?

 

それぞれの古則が登場するメインストーリーのテーマとなっていて、問いかけに対する解釈と答えが、その世界で取られた選択や辿りついた運命を示しているのだろう。

七つ全ての回答(解釈)が揃った時、先生の物語は完成するのかもしれない。

 

古則の存在は連邦生徒会長に関わりのあった先生、リン、セイア、セイアの友人であるハナコくらいしか知らず、あまり有名ではないようだ。

 

考察ポイント

破壊された黄昏の寺院

苦難を乗り越えやっと百花繚乱の副委員長のナグサに巡り会えたと思ったら、委員長のアヤメには会えないし寺院はとっくに破壊されたと告げられる。

おまけにクズノハからは色彩による反転は不可逆だといったメッセージまで送りつけられ、結局ほとんど収穫は得られなかった。

寺院が破壊され、百花繚乱が活動停止となった理由は今後語られるのを待つのみだが、クズノハ自身や委員長が代償の伴うクズノハの能力行使を今後一切封じるために自ら破壊したのかもしれない。クズノハと桜の木が百鬼夜行における厄ネタの可能性は高い。

 

再び空が赤くなった際にセイアが行動を起こしており、4章ではクズノハが巻物をよこした意図や、忍術研究部からの報告を受けた先生がどうするのか着目したい。

無言でいなくなったりせず連絡できて偉いね。

 

黒い服のA.R.O.N.A

プレナパテスがシッテムの箱を起動した後に、実体を伴って登場した黒い服のアロナ。

3rd PVの黒板の落書きや4th PVの砂浜を歩く少女のスチルで存在は示唆されていた。

髪型や傘型の銃の向きが左右反転し、誰かを弔うような黒い制服を身に着け、全体的に色彩がなくなり漂白されたデザイン。あとちょっと大人になった気がする。

瞳孔オッドアイの左右は相変わらず左が水色右がピンク

 

黒いアロナもアロナと同様に、ヘイローと表情以外にもアニメーションが付いている豪華仕様の立ち絵で登場。

また、頭上にヘイローのようなものがあるが、生徒のそれとは性質が少し異なり、感情によって形や色が鮮やかに変化する。

 

アロナは、自身の事をシッテムの箱に常駐する管理者でありメインOSと紹介するように、原則シッテムの箱の中にいる。

ただし、不思議な力で銃弾やミサイルなどの脅威から先生を守ったり(俗に言うアロナバリア)、アロナちゃんねるでは先生が逆にアロナの教室に入れるような描写があったり、キヴォトスとは相互物理干渉が可能なようだ。

 

アロナの謎に迫る

黒いアロナの存在を受け、アロナと連邦生徒会長について気になる点をQ&A形式で羅列してみた。

  • プレナパテスでは生体認証などできないはずでは?

これに関してはプロローグの生体認証も割りといい加減な感じだったので、黒いアロナも適当にやっている可能性はある。あるいは死体であるという部分がミスリードか。代用に今の先生の生体を使って認証した可能性も考えられる。

 

  • 黒いアロナがプレイヤー名で呼んだのは、プレナパテスと先生どちらに対してか。

同一存在なら同じ名前でも何らおかしくない。アヌビスも私の〇〇先生と呼んでおり、彼女らにとってプレナパテスも先生も同一の「先生」である認識なのかもしれない。

 

  • 連邦生徒会長とアロナの共存は可能か。

回想でアヌビスが「先生を守る方法」であるシッテムの箱を破壊してから先生を撃った描写から、別次元のシッテムの箱にもアロナは存在した可能性が高い。

 

  • プレナパテスや黒いアロナがいた次元での連邦生徒会長はどうなったのか。

説1: 共存可能を前提とする。黒いアロナと連邦生徒会長は別人で、今も連邦生徒会長の行方は分からない。連邦生徒会長はヘイローの付いた一生徒であるのに対し、アロナは生徒ではなくAIのような存在。

説2: 共存可能を前提とする。連邦生徒会長はアロナに融合した。別次元での失敗は自分が積極的に物語に干渉した事に原因があると見た会長は、自分の魂を今の世界のアロナに移植して、表舞台から消え去った。

説3: 共存不可を前提とする。会長が自分自身に次元のパラドックスを応用し、今の先生がいる次元のプロローグ前に自分をアロナ化させて表向きは失踪→その影響で元の次元の連邦生徒会長がアロナ化し結果的に黒アロナが生まれる。ただこの場合、時間や記憶の解釈次第ではあるが元の次元の連邦生徒会長が最初からアロナとして存在する事になり、先生と一緒に物語を進めた記憶が嘘になってしまう。

説4: 黒いアロナの次元には連邦生徒会長は元からいない。アヌビスとプレナパテスがいた次元と、連邦生徒会長がたどり着いた「捻れて歪んだ終着点」は別の次元である。要するに3つ目の次元が存在するということ。

 

  • アロナが先で、連邦生徒会長はアロナの生徒版?

サンクトゥムタワーが「名もなき神」により築かれた技術なら、それと同格のシッテムの箱もそれ関連なのではという仮説から成り立つ説。

プロローグの「先生の事をずっとずっと待っていた」という発言や、連邦生徒会長のことを全く知らない様子から、アロナは元から学園都市としてのキヴォトスの管理者であり、遥か昔に存在した「名もなき神」に対抗するための存在(忘れられた神々の系列?)である。

A.R.O.N.A.はもともと名前ではない。連邦生徒会長はアロナの「神秘」の側面である生徒ではないか。

 

シッテムの箱の本当のパスワード

プレナパテスが唱えたパスワードは、先生の記憶に存在するそれとは酷似していたが、同一の文言ではなかった。

文言は以下のとおり。

 

先生

"……我々は望む、七つの嘆きを。"

"……我々は覚えている、ジェリコの古則を。"

 

プレナパテス

"……我々は望む、ジェリコの嘆きを。"

"……我々は覚えている、七つの古則を。"

 

見ての通り、「ジェリコ」と「七つ」が入れ替わっている。比較してみると、プレナパテスが唱える文言の方が意味が通るように思えるのは自分だけではないはず。

ジェリコの嘆きからは「エリコの戦い」が連想され、七つの古則はそのまんまだ。

 

「エリコの戦い」は旧約聖書に書かれる約束の地カナンを手に入れるための最初の戦いであり、エリコの人々は一部を除いて皆殺しにされたという凄惨なエピソードである。後の考古学によるとこの時代のエリコには人はおらず、戦いすら発生しなかったという研究もあるが、少なくとも旧約聖書には上記のような内容が記されている。

 

「嘆きを望む」の時点で元々穏やかではないが、「エリコの戦い」をブルアカに当てはめて考えるなら、カナンがキヴォトスだとして、その昔2つの勢力間で争いがあり、現在キヴォトスを支配している勢力が勝利を収めたのだろう。

今は淘汰された旧支配者である「無名の司祭」たちが侵攻を受けた側であるなら、巡航ミサイルなどの兵器を所持していたのも、この戦いに備えたものと推測する事ができる。

 

七つの古則については「覚えている」という表現から、ジェリコの嘆きから得た教訓や戒めを戒律のような形で残したもの……かと思えば、古則の現在判明している範囲だとそんな雰囲気は無い。これは嘆きとは全く別の内容と考えた方が良いかもしれない。

古則の内容は、先生が主人公であるブルアカの物語のテーマになっていることから、遥か昔に先生の到来を預言した者が、先生に伝えるために代々残したもの、と考えるとロマンがある。 

 

しかし、ここで肝心なのはパスワードの内容ではなく、一体誰が、なんの目的でパスワードを入れ替えたのかというところにある。

意味が通る方のパスワードを使うプレナパテスが所謂バッドエンド(捻れて歪んだ終着点)を迎えたとするなら、それを繰り返すまいと思った連邦生徒会長がパスワードを改変し、あえて意味が伝わらないようにした、というのが今考えられる自分の精一杯だ。

 

仮面をつけた司祭たち

先生がクロコの空間に飛び込んだ時や、意識が遠のいた時にフラッシュバックした彼らは一体……。

複数いるみたいだし、現状名前が出ている中から当てはめると「無名の司祭」ではないかというのが僕の予想だ。

名もなき神系列である箱舟のゲートにも同じような仮面がついているし……。

撃破するとグロテスクな黒い液体を吐き出して気持ち悪いぞ。


ケイ(Key)を送り込んだ彼らとしては、ケイが犠牲になったことや色彩が箱舟をパクったことについてどう考えているのか気になる。

 

お前は……私?

キェェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!!

色彩の嚮導者「プレナパテス」。

 

私を拉致したやつ!と敵意をあらわにしたシロコの銃撃に対しパスワードを唱え、アロナにバリアを張ってもらい無効化した。

先生以外に扱えないはずのシッテムの箱を扱うだけでなく、先生の発言に唯一付けられる引用符("")がセリフに付いている。

3章になって多次元の話がこれでもかと言うほど出てきたので、アヌビスが別次元のシロコであるように、プレナパテスも別次元における先生である線が濃厚だ。

 

しかも、こちらはすでに他界してしまった可能性が高い。直接的に言えば、アヌビスが操る先生の死体ではないかということ。

アヌビスの「私のほうが色彩を利用している」「嚮導者が私の命令を聞いている」という発言や、

プレナパテスの包帯が巻かれた手、ミイラマスクのような仮面、元ネタのアヌビス神がましくミイラ職人の神様であることから、死んだ先生にエンバーミングを施し今の姿にしたのはアヌビスなのだろう。

 

連邦生徒会長のプロローグでのセリフを見るに、我々が観測できなかった次元、つまりプレイヤーの介入が無い世界にも先生は存在していた。

回想でアヌビスに撃たれるシーンはまさしくプレナパテス視点であり、その記憶は断片的ながらも今の先生に引き継がれているようだ。

 

ひび割れたシッテムの箱

プレナパテスが懐から取り出したタブレット端末。銃で3回撃たれたような跡がある。

3つの穴があいているのは、記憶の中の先生が見た光景でアヌビスがアロナバリアを無効化するためにシッテムの箱を破壊した時のもので、その後先生はアヌビスに撃たれて死亡した。

画面がバキバキなせいで故障しているように見えるが、プレナパテスがパスワードを入れた瞬間にアロナバリアが展開されているため、機能・権限は健在と見て良いと思う。

こちら側のシッテムの箱を使って勝手しようものなら青い方のアロナが黙っていないはず。

 

さらには……

多次元の同一存在と交換」???!!?オイオイオイオイオイ

並行世界の同じ存在をこちらに引っ張り出すという、さらっと過去一とんでもない事をやっている。最終編はブルアカの謎テクのインフレが激しい。

今まで連邦生徒会長が一体どうやって「外の世界」から先生をキヴォトスに呼び出したのか手がかりが無かったが、シッテムの箱の権限でなんとかしました!と言われても全く驚かなくなってしまった。

 

黒服が今回の色彩の行動を侵略と表現したように、色彩がやろうとしているのはプレナパテスの世界の存在をこちらの世界の同一存在と交換してゆき、最終的にはこちらの世界を上書きしてしまうといった事だろうか。

先生の「大人のカード」であらゆる生徒を呼び出せるのも、同じような原理なのかもしれない。

 

テラコの悲惨な人生

ゲーム内でのアヌビスは「シロコ*テラー」表記。めっちゃ揺れるやん。

戦闘中のSDはシロコ自身を含め、他のアビドス4人のEXスキルやノーマルスキルのモーションを使用する。

 

3章では我々がよく知るシロコとは別の存在である事が判明した。シロコである事には間違いないが、作中の言葉を借りるなら、多次元におけるシロコの同一存在である。

自分の役割はキヴォトスを定められた運命へと導くことであり、すべての命を別の場所(あのよ)に導くのが自分の本質であると言う。キヴォトスの終焉はこの世界にシロコが存在した時点で、避けられない運命であるとのこと。

具体的に先生をどうするつもりなのか不明だが、殺すならとっくに殺しているはずなので、先生を元居た世界に返すか、どこか別の世界に送り出すなどして殺さずに済ませたいのだろう。

 

アヌビスは対策委員会のメンバーを露骨に避けており、彼女の過去、すなわち彼女が元いた次元で何かがあった事が伺える。

 4人分のアビドス生徒証を手に持って横たわる誰かのスチル、右目に包帯を巻き満身創痍のシロコのスチル、対策委員会全員の能力を使う事をヒントに、以下のような物語が推測できるのではないか。

  • カイザーPMCのアビドス自治区侵略やゲマトリアの暗躍により、誰からの援助も得られなかったアビドス高校は為す術も無く廃校となる。
  • アビドス廃校の過程で抵抗を諦めず最後まで戦いぬくが、ゲマトリアの実験で人質にされたりで結果的に4人全員が死亡。ホシノの代用としてゲマトリアの実験で被検体となったシロコは片目を失う。
  • そのあとベアトリーチェの儀式によって到来した色彩に触れるなどして狂い、「恐怖」に反転してしまった。以降は死の神としてキヴォトスを終焉に導く役割を淡々と遂行。シッテムの箱を破壊し、最後に先生を撃つ。

 

アヌビスの反応は、これ以上長く一緒にいると先生や対策委員会の皆が無事でいるこの世界に留ってしまいたい気持ちが抑えられず、役割を放棄してしまう事を恐れているのだろう。

逆に言えば付け入る隙がある状態であり、先生や対策委員会が対話を試みれば、キヴォトスへの敵対をやめてくれるかもしれない。

 

先生のことだからこのまま倒して終わりや元いた世界へ送り返すことはしないと思うが、アヌビスを役割から解放した上で生徒として受け入れるか、同一存在が箱舟の外で存在できず今の世界のシロコが記憶を引き継いで消滅するか。アヌビスの決着次第で今後のif生徒実装の方向性が分かってくるだろう。

SDの先行実装もあったことだし、4章のクリア報酬でアヌビスが貰えたりしないだろうか(願望)。

 

寓話の王

ハナコが、ヒマリと口論するリオを見て思い出したという寓話。内容は画像のとおり。

一番近いのはギリシャ悲劇の傑作と呼ばれるソフォクレスの『オイディプス王』か。

結末をリンに聞かれた時、戦艦の出撃前に相応しくないと判断したのか、ハナコは回答を濁す。オイディプス王では自身の目を潰し、自分の国家から追放したという結末だが、いずれにしろ明るいオチではないだろう。

 

リオの境遇を例えた話ではあるが、他には連邦生徒会長や先生にも当てはめることが可能だ。

悲惨な未来を見てしまい、それを避けようと行動した結果同じような結末に辿りついてしまう、それはプロローグなどで別次元の未来を見た事のある先生にも訪れうる結末であり、過去に連邦生徒会長が経験した結末かもしれない。

 

色彩って結局なんだったの?

わからん。

今の色彩がイレギュラーな状態である以上、本来の色彩がどんな挙動をするのか分からない。色彩によって反転したと明言された存在もいないし。

 

今回の場合は、アヌビスがプレナパテスを利用したことで色彩が明確な意思や計画性を持っていた訳だが、本来の色彩は淡々とキヴォトスに到来しては不吉な光を伝播させ、全ての根源を裏返してしまう存在だ。

黒服やアヌビスが色彩=嚮導者のような表現をすることから、プレナパテスは別次元でも同じ侵略行為を繰り返してきたのかもしれない。

ともするとはた迷惑な存在である。早く止めないと……。

 

魂と肉体、心と器

アヌビスの襲撃を受け、壊滅したゲマトリアのメンバーのうち、黒服とマエストロの体はより「みっともない」格好になってしまった。

画像の場面では黒服がマエストロを別の肉体に移した事がはっきりと描写されており、キヴォトスでは何らかの方法で魂を肉体から切り離し、別の肉体に付け替える事ができるようだ。

 

また、「多次元解釈システム」による体の負担に耐えきれず意識が遠のいた先生は、一時的に宇宙のような空間に放り出され、その感覚を懐かしいと感じている。

懐かしい感覚ということは、以前にも魂だけの状態になって別の次元を彷徨う経験をしていることになる。

この直後に先生は「訪れていたかもしれない未来」の夢を見ており、夢は多次元が交わる境目のような場所だと推測可能だ。

ゲマトリアのいう夢やクズノハとセイアが邂逅した白昼夢も同様の場所である。

 

プレナパテスが別次元の先生らしき存在であること、プロローグと上の場面は先生が夢うつつな状態で連邦生徒会長との会話を想起していることから、別の世界でアヌビスにより死を迎えたと思われるプレナパテスの魂は、夢を通って今の先生の体に移し替えられた可能性が高い。

そうなると今の先生の体に元々入っていた魂はどうなった?という問題は残るが……。

連邦生徒会長が空っぽの器をクラフトチェンバーなんかで作って、他の生徒たちには外の世界から来たと説明したとかだったら恐ろしい。

 

4章の予想

自分としてはまず3章で完結するものかと思っていたが、まさか更にもう1章あるとは思わなかった。

とは言えさすがにイベント2つも挟んだし物語としては完結寸前まで来ているため、そこまで残り話数も多くないだろう。

タイミング的には3/8にコユキガチャと一緒に来るんじゃないかと。最終編を引っ張ると、他のメインストーリーを進められなくなってしまうからね……。

 

残すところとしては以下のような感じだろうか。

  • アヌビスとの対面
  • セイアが「嫌な予感」に対して行うアクション
  • プレナパテスの世界とこちらの世界が連結を開始し、世界の上書きが開始される
  • 大人のカード4度目の行使と代償の顕在化
  • 美食研+フウカが箱舟のエンジンに突撃し、結果的に連結が解除される
  • また会おうぜと撤退するプレナパテスと黒いアロナ
  • 本船と箱舟両方の爆破
  • 空間跳躍シーケンスを使用して華麗に地上へ帰還
  • 今のキヴォトスに居座るアヌビス?
    →PVで流星を眺めるシーンは空にヘイローがあることから爆破された本船&箱舟を眺めていると解釈
  • 事件収束後の連邦生徒会内の政治
  • 古則に対する回答の話
  • 粉々になったサンクトゥムタワーの修復(たぶんアロナちゃんが一瞬でやってくれる)
  • 各学園や自治区のその後の様子
  • 次のメインストーリーへの布石?

 

ただ4章に分けただけあって、最後に爆弾を残して行く可能性は高いと思っている。

4章のクリア報酬としてシロコ*テラーことアヌビスが貰えたり、突然メニュー画面やガチャ演出のアロナが黒アロナに置き換わったり、アロナと黒ナのダブルアロナちゃんねるの発表だったり。

 

おわり

今回はここまで。

青いアロナもかわいいですが、黒いアロナがどストライクすぎたので暫くは黒いアロナの事を考えて日々を過ごそうと思います。

最終編発表やミカ実装からもうすぐ1ヶ月も経とうとしているなんて、僕は信じませんよ。

 

 

最後にプチ感想

最終編3章、シーズン1の大詰めと言っても良いような怒涛の伏線回収で、まあまあ面白かった。大体の人物描写も割りと丁寧だっただけに、エデンやパヴァーヌ後半における一部キャラの扱いや雑な展開が勿体無く感じる。

エデン以降いつも喉に何かが突っかかった状態でストーリーを読んでいたが、黒ナの可愛さで少し浄化された。……と思いきやナギサのストーリーでまた微妙な気持ちに……。

万人が満足できるストーリーなど存在せず、ブルアカは大勢に受けやすいキャッチーなキャラ付け、インパクトのある展開、ファンの創作意欲を掻き立てる設定など昨今の業界でもやり方が上手いなと思う。

ブルアカに限らず、こうした意見は夢中になっている人にとっては水を差すようなものだから、こっそりとここに記載するに留めておく。